ロールパンナ好きなら、絶対みるべき映画!

さて、今回ご紹介するのはロールパンナが主役の映画です。
ロールパンナの魅力は、他のキャラにはないミステリアスさですよね。
しかしそれを演出するために、人気キャラであるにも関わらず露出は低めに抑えられています。
「じゃあロールパンナ萌えの私はどうすればいいんだ!」というそこのアナタ!
『それいけ!アンパンマン ロールとローラうきぐも城のひみつ(2002年)』ならたっぷりロールパンナを楽しめます!
簡単なあらすじ
汚れた空気を蘇らせるという「うきぐも城」に迷い込んだロールパンナ。そこにはたった一人で城を守る「ローラ姫」が住んでいました。世界の環境悪化が急速に進んだために、うきぐも城は大変な状態。ロールパンナはローラを助けようとしますが……。
考察と感想(考察の性質上、多少のネタばれが含まれます。苦手な方はご注意ください)
まず今回のヒロイン、ローラですが。とても頑固な性格です。
手助けしようとするロールパンナを、いきなり拒絶するんです。
しかしそれは彼女本来の姿ではないのがミソなんですね。どちらかというと、世界を浄化する唯一無二の施設である「うきぐも城」をたった一人で管理する重責からくるものです。
ヒドイ汚染のために壊れてしまった巨大な浄化装置を、女の子一人で直そうとする姿は痛々しく、同情してしまいます。しかも下界の汚染が進んだために、ローラの髪は真っ黒に変色。そりゃ、頑固にもなるわって感じです。
個人的感想を言えば、「そんな大事な城をなんで一人に守らせてるんだ」と言いたい(笑)
でもまぁ、優しいロールパンナがそれで諦めるわけもなく。懸命に働くロールパンナを認めたローラは、彼女を城に住まわせ、二人の距離はぐっと近づいていきます。
そこで世話好きのロールパンナはローラの世話を焼きまくるんですよ。ローラをお風呂に入れたり、可愛いドレスを着せたり、髪を整えてあげたり……。その度にローラはドンドン美少女に仕上がります。そんな自分の変化に、ローラは恥ずかしがったり、嬉しそうにしたり……。
これ、もはや友情というよりは愛情です。
特に、ローラのロールパンナに対する感情は完全に恋愛感情に近い演出がされています。
しかし子ども達には決して、それを感じさせないように作ってあるのは流石ですね。 女の子同士の危うい曖昧さを含んだ生活を、アンパンマン映画らしく可愛らしい様子でまとめています。
でもそんな美しい生活も、アンパンマン一行やばいきんまんの登場により呆気なく崩壊。ばいきんまんによってブラック化したロールパンナは大暴れ!
ばいきんまんよりブラックロールパンナの方がラスボスみたいでした(笑)
しかし正直、ブラックロールパンナより怖かったのは「ばいきん草」ですね!
赤黒い蔓バラのような気味の悪い植物で、ケタケタ笑ったりするんですよ。それが、ロールパンナや世界を飲みこむ様は妖しく気持ちが悪いものでした。
しかし、蔓バラっていうのは百合展開にはお決まりの植物なのでしょうか?
というのも、アニメ界で有名なセーラーウラヌスとネプチューンという百合カップルがいるのですが。彼らが絶体絶命に罠に陥る回でも、真っ赤な蔓バラが多用されていました。
もし意識して蔓バラを使っているのなら、制作側が百合展開を意図してこの作品を仕上げた証拠でしょう。
この作品の良い点
①ローラを通して、ロールパンナの素顔を妄想できる!
この作品の良いところは、本当にこれに尽きますね!
というのも、ローラ登場時の姿がロールパンナそっくりなんですよ。
ロールパンナは決して素顔を見せませんが(本当にあの包帯の下に素顔があるのかは謎ですが……)、ローラは惜しげもなく素顔を晒し、ロールパンナの手によって美しく変身していきます。
観客側は、ローラの姿を通してロールパンナの隠された姿を妄想し放題な訳です!
しかもぶっちゃけ、ローラよりロールパンナの方が美しい瞳をしています。
これ絶対、ワザとそう描いたんだと思います。
だから「きっとロールパンナは、ローラよりも美少女に違いない!」なんていう想像が、更に膨らむのです。うぅむ、憎らしいぞ制作陣!
②アンパンマン映画らしくない!? 異色の百合展開が尊い!!
感想でも述べましたが、この作品の見どころは滅多にない百合展開ですね。勿論、子ども達には解らないように描かれていますが、大人が見れば一目瞭然です。美少女が肩を寄せ合い、空飛ぶ城で二人きりの生活を送る……。まさに王道パターンですね。
で、この映画ですが。ご丁寧なことに、うきぐも城にズカズカ乗りこんで来たメロンパンナに対してローラが嫉妬するという三角関係まで盛り込まれちゃってます。もうやりたい放題ですね!
この作品のイマイチな点
とまぁ、ここまでこの作品をべた褒めしてきた訳ですが。実は個人的に、結構気になるところがあったりするのです。
①ゲスト声優が良くも悪くも個性的
今回のヒロイン「ローラ姫」の声優は、女優の黒木瞳さんです。ゲスト声優の技量によっては作品に集中出来なくなる私ですが……。
今回は技量というよりも、黒木さんの声が個性的過ぎて集中出来ない感じでした。
良くも悪くも、黒木さんの声は一発で彼女と解るんですよね。女優としては良い点なのでしょうが、アニメ声優としては……惜しいですね。
演技ももう少し硬さが取れればなぁという感じで、やはり気になってしまいました。しかし元々ローラ自体がぶっきらぼうなキャラクターなので、大分助けられてはいます。
黒木瞳さんが好きな方なら、きっと楽しめると思います。
②しょくぱんまんとカレーパンマンがぶち壊す!? 衝撃のラストシーン!
映画鑑賞後の余韻を決めるのは、間違いなくラストシーンですよね。だからこそしっかり楽しみたいのですが……この映画は、中々それが難しい。
何故かというと、ラストに登場するしょくぱんまんとカレーパンマンの衝撃の容姿によるものなんです! 少なくとも私は、彼らの所為で何も頭に入って来ませんでしたっ!(爆)
もうこれは、実際に見てもらうしかありません(笑)
しかし何故あんな描き方をしたのか理解できません。別にそれが、ストーリーに直接関わる訳でもないんですよ。
「制作陣よ、何があった?」というのが正直な感想です。
③うきぐも城の管理方法が雑過ぎる、住民の危機感が無さ過ぎる。
もうこれは、アンパンマン世界全体に対しての疑問なのですが。
世界の環境汚染を改善する大切な城であるにも関わらず、「管理人がローラ姫だけ」「すぐ壊れる浄化装置」「浄化装置の直し方がイマイチ確立されていない」という危機的状況にうきぐも城は陥っている訳です。
でも、それに対して恩恵を受けているはずの下界の人々は無関心なんですよね。
「アンパンマン世界の住人達は手伝いもせずに何やってんだ!?」という呆れというか怒りというか、そういうのが見ていると個人的に湧いちゃうんですよねぇ……。
「アニメ世界にガチで怒ってどうする」と言われればそれまでなんですが、「もうちょっと危機感持ちなさいよ!」とのんびり暮らしている彼らに言ってやりたくなります。
まとめ!
オススメ度は☆4つです!
百合を連想させるというところもあり、評価が分かれる作品だと思います。またシナリオにも多少ツッコミどころがあり、万人にオススメ出来る作品ではないと私は感じています。
しかし、物語全体としては非常に美しいですし、是非一度は見ていただきたい作品です。
特にロールパンナ萌えのあなたには、必見の作品であることは間違いないでしょう!
さて今回も私はHuluで視聴しました。レンタルするも良し、購入するも良しですが、初期費用をなるべく抑えたいならお試しで二週間無料のHuluもオススメですよ。
(注:2019年7月現在、Huluでは新作映画公開記念でアンパンマン映画の過去作54作品が一挙公開中です! 気になる方はお早めにどうぞ)
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